小児矯正・こどもの矯正

受け口とは、下の前歯や顎が前方に出ている状態で、専門的には「下顎前突（かがくぜんとつ）」と呼ばれています。その中でも上下の前歯の噛み合わせの前後関係が逆になっているものを「反対咬合（はんたいこうごう）」と呼び、早期に治療を開始した方が良いといえます。

私たちの顎は、上下で成長のスピードが異なっています。基本的に上の顎の成長の方が早く、下の顎は遅れて大きくなっていくのですが、3歳の時点で受け口の症状が現れている場合は、今後の発育で上下のアンバランスが改善される見込みは少ないといえるのです。矯正治療を始めるのを5～6歳まで待っていると、受け口の症状がさらに悪化している可能性が高まります。ちなみに、3歳児検診では、軽い症状も含めると4～5％の割合で反対咬合が認められます。ですから、お子さまが3歳児検診で下顎前突・反対咬合と診断された場合は、できるだけ早い段階に矯正歯科を受診しましょう。

3歳児の受け口治療は、「プレオルソ」という装置で矯正を進めていきます。プレオルソは、機能的顎矯正装置（きのうてきがくきょうせいそうち）に分類されるもので、いわゆる“ワイヤー矯正”とはまったく異なります。取り外しすることができるマウスピース型の矯正装置なのでお手入れが簡単です。マウスピースは就寝中と日中1時間程度、装着することで適切な矯正効果が得られます。マウスピースの素材もやわらかいため、3歳児でもストレスなく受け口治療を進められます。